庵治石の美しさと耐久性を最大限に引き出すための「砥石研磨仕上げ」にこだわりがあります

「砥石研磨」は、基礎をしっかりと築く研磨方法です。丁寧に段階を踏んで仕上げる事で、石本来の美しさと、鏡の様に澄んだ艶、経年変化への強い耐久性が得られます。

美しさを永く保つため、どのように「砥石研磨仕上げ」にこだわっているのかをご説明いたします。

手間と時間によっての仕上がりの差は、光沢度を計ることで視覚化できます

光沢度は、物体表面の光沢を表す数値のことで、計測機器を使って調べることができます。

手間をと時間を1/2に短縮する「バフ」という工具や、行程を省くという選択肢も存在しますが、光沢計で計ると、下の写真のように差が出ます。

砥石研磨仕上げ:光沢度98

バフ仕上げ:光沢度90

8工程の研磨によって「磨き残しをのない仕上がり」を実現

研磨の工程を丁寧におこなうために、弊社では第1工程から第8工程まで、砥石による研磨をおこなっています。

工程数は重要です。

研磨工程を丁寧に経ることで「磨き残しのない」仕上がりを実現できます。

下の写真は電子顕微鏡でみた研磨表面の差です。この前工程での磨き残しを、工程数を増やすことによって解決いたしました。

また、風化は1工程ずつ戻ると考えてください。どれだけ段階を積み重ねたかで、経年変化に差が出ます。

自動研磨機の温度管理によって「熱による損傷」を防ぎます

摩擦熱による結晶の剥離やヒビなどの損傷を防ぐために、研磨時の温度管理機能を導入し、徹底した温度管理を行っています。

摩擦によって生じる熱を測り、一定温度を超えると強制的に冷却水を出す仕組みを採用しています(※1)

更に、放射温度計で研磨中の石の表面温度もチェックしています。(※2)

こちらも、下の電子顕微鏡での写真を見比べると差が分かります。

研磨仕上げの差は、年月を経るほどに大きく明らかになります

昭和時代の伝統的な砥石研磨で仕上げた墓石と、平成バブル期以降のバフ研磨で仕上げた墓石の光沢度の計測結果です。光沢度は100で鏡と同等となります。数値の高い程、艶が残っているということです。

現在(株)大川石材で採用している砥石研磨仕上げは、この耐久性の高い伝統的な仕上げ方法を参考にし考え出したものです。

耐久性というものは、年数が経たなくては分からないものです。

墓石とは受け継がれ、永く残していくもの…時間を超えて美しさを保つ必要があり、それがお客様の満足と喜びにつながると考えています。