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平成26 年6 月14 日(土)~ 6 月15 日(日)にサンメッセ香川にて庵治ストーンフェアが開催されました。
大川石材では、洋型墓石3 基、和型墓石2 基、石のテーブルとベンチの展示とともに、「大川石材の対応力~お客様の希望にお応えするための4つの「対応力」を持っています~」というテーマでパネル展示を行いました。
展示製品のうち「洋型墓石(庵治石細目- 最上級材0番使用)・外柵(大島石- 特級材N使用)」が、光栄にも高松市長賞を受賞いたしました。
高松市長賞を頂いたことは非常に名誉なことだと社員一同で喜びました。
洋型墓石(庵治石細目- 最上級材0番使用)
外柵(大島石- 特級材N使用)
シンプルな中に洗練された美しさを感じる、和洋折衷型の墓石です。すっきりとしたデザインですので、素材の良さが引き立ちます。
受賞した製品以外にも、
・洋型墓石:庵治石中目- 最上級材A(写真右)
・洋型墓石:万成石- 龍王(写真左)
・10.3寸広島型3 重台霊標付:庵治石細目- 最上級材0番
・11寸名古屋DX上下蓮華付4 重台:庵治石細目- 最上級材0番
・テーブル:滝根みかげ、ベンチ:万成石
も展示いたしました。ご来場くださった皆様に大変ご好評頂
きましたことを嬉しく思います。
お客様の希望にお応えするための4つの「対応力」を持っています
【石種】
-多種の国産石材への対応力-
国産材中心に北は東北地方、南は九州地方に至るまで、幅広い地域の石種に対応いたします。
特に地元石材である庵治石への対応力には自信があり、細目35 種類、中細目2種類、中目6 種類を扱っております。
他にも、大島石では大島石善の特約店指定を受けております。また、青木石、万成石、北木石、備中青みかげなどの瀬戸内の石材にも強く、福島の石を初め、この地域では取扱いの少ない遠方の石材への対応も可能です。
石種への対応力で、お客様からの「価格」「目合い」へのご要望に安定してお応えいたします。
【技術】
-高水準一貫生産での対応力-
原石入荷後の全ての加工行程、切削・研磨から荷造り・出荷までを、丁寧な品質管理のもと、自社工場で行います。
役物加工・手磨きなどの手仕事や、コブ出し仕上げ・ノミ切り仕上げ・ビシャン仕上げ・コタタキ仕上げなど伝統的な加工も、自社工場職人にて対応いたします。
また高品質を信条とし、美しいラインの蓮華加工、波うちのない亀腹加工、難しいとされる高光沢で耐久性の高い砥石研磨には自信があります。
一貫生産できる技術があってこその安定した高水準製品をご提供いたします。
【納期】
-約束納期を達成する対応力-
約束納期に対して、弊社加工工程においての遅延は一切ございません。
高品質を保ち納期厳守を達成し続けている理由としましては、加工から配送まで自社対応が可能である弊社の特性を活かし、リードタイムの完全管理ができるということです。作業の着手から終了までの工程をスケジュール調整し、納期厳守で対応いたします。
また、原石仕入れ先の供給力に恵まれていること、原石のストックが豊富であること、整った工場設備や、弊社スタッフの技術と熱意も強みとなっております。
【分野】
-多種多様で広範囲な対応力-
石に関する広範囲な分野への対応力の高さも弊社の特徴です。
製品における分野では、墓石はもちろん、壁材・床材など建材、カウンターやテーブル、石垣の設置・修繕まで多種多様に対応いたします。
墓石の形状に関しては和型・洋型ともに、お客様のご要望に沿った意匠で、お応えすることができます。
また作業工程における分野では、加工から施工まで一貫して受託いたします。
お客様の必要とする多様なご要望を実現する対応力を備えています。
このたび、代表取締役 大川等が5月1日、憲法記念日知事表彰の受賞者に選ばれ、5月 11日授賞式にのぞむことが出来ました。20年以上の実務経験があり、優れた技能実績を持ち、後進の育成及び技能の伝承に熱心な技能士として評価された結果としてとても喜ばしく思います。
[大川等のプロフール]
1944年2月21 日生まれ 血液型B 型
1959 年中学卒業後、父が大病を患っていたため定時制
高校で勉強をしながら石工の修行を4年間する。高校
卒業後、父の経営する(有)大川石材工業所に入社
1970 年 結婚
1983 年 社長に就任、
1988 年 新工場落成
1990 年(株)大川石材に組織変更
2004 年~2006 年 日本石材産業協会加工部会長
1978 年~現在 30 年間讃岐石材加工協同組合理事
1992 年~技能士検定の講師、現在 技能士検定試験官
2009 年 全技連マイスターに認定
「あじストーンフェアー2009」が6 月13 日・14 日の2 日間、香川県高松市のサンメッセ香川大展示会場で開催されました。
その取り組みの中で、「見たい、作りたい、庵治石の最高峰日本一の庵治石品評会」が初の取り組みとして行われました。
「庵治石」の素材の良さから加工技術・寸法精度などと共に、石の表面の物理・光学的評価など、見た目では評価できない部分までを審査対象(※)として基準を決めて、庵治産地業者約300社のうち10社がエントリーをしました。
今回、ありがたくも 第1回庵治石グランドコンベンション2009【最優秀賞】を受賞いたしました。
※庵治石グランドコンペティション2009 審査対象基準項目
① 寸法精度
② 角度精度
③ 電子顕微鏡による研磨面の状態
④ 光沢光度
⑤ 色彩度
⑥ 磨耗減量
⑦ 吸水率
⑧ 表面粗さ
⑨ 斑の画像処理による状態
⑩ 摩擦深度
⑪ 色合
⑫ 目合
⑬ 斑
⑭ 手触り感
⑮ 艶
⑯ その他
○挑戦
大川石材は、昭和20年に初代の大川稔が創業して以来、約70年あまり石材加工に取り組んできました。創業者の意思を引き継ぎ、妥協せず良いものを、今までつくり続けてきました。
中でも砥石による磨き加工・細工加工の技術は、大切に受け継がれて石材加工業者のブランド作りを目指して取り組んできましたが
・大川石材は庵治産地石材加工業者の中で、一体どのレベルなのか
・素材のよさから加工技術・寸法などと共に、香川県産業技術センターといった公的機関による石の表面の物理的・光学的な評価を競うハイレベルな競争だけに、社員一同が心がけている「こだわり」や、妥協せず良いものを作るという「職人魂」といった、目には見えないが大切な切精神面も含めての競争になると感じ挑戦しました。
○素材の追求
製作にあたっては、志を共にしている庵治石細目最上級材採掘元の(有)太田秀雄石材店の社員皆様からも多大なる支援、また協力をいただきました。そのおかげで通常では考えられない量の原石を供給いただき、次々と切り続けて石の素材の吟味を行ないました。大川石材が良い庵治石の素材を追求出来たのも、原石の仕入先である採掘元が、素材だけでなく、ソフト面も含めて優れているというのも大きな理由の一つだと改めて感じ、感謝した次第です。
庵治石細目最上級材製品は、山で採掘された原石からの製材率はわずか1%程度ですが、今回は品評会規格である8寸角の石塔を8寸用の原石で作るのではなく、もっと大きい尺角や尺ニ角用サイズの大きな原石も供給していただきながら、数組の半製品部材を作って、吟味したから0.3%程度の製材率ではないかと思います。
○職人魂に火をつけた言葉
半製品段階で素材の吟味が終わると、次はいよいよ手加工の段階に入ります。職人の腕の見せ所です、一番差が生まれるところですので、力が入ります。ところで、今回の製作にあたり工場への石材加工指示書には、 「今まで以上に、向上心・努力・こだわりの心をもって最高の技術で、庵治産地一番の加工を目指そう」という言葉を書き加えました。
創業者の意思は、しっかりと受け継がれていました。その言葉に答えるべく、全社員が一塊となって品評会作品の製作に全力であたりました。
○引き継がれる磨き加工・細工加工の技術
最終仕上げは細工部分の手磨き工程です。ここで失敗すれば、今までの多くの苦労が水の泡となるので、失敗は許されません。通常方法では、細工部分1 カ所につき、丁寧に磨いても4時間で加工できる手磨き加工を、あえて7日もかけてじっくり仕上げました。通常の加工しやすい御影石なら7 日もあれば7 組分のお墓が出来上がります。たった1 部材の細工部分に、そのくらい手間と時間をかけたのです。
「前工程の加工の凄さが、石から伝わってくる。これに携わった職人の今まで以上の向上心・努力・こだわりが、見るだけで伝わってくる。」それに応えるべく、良いものを作るために、現時点で考え付く加工は全て手を尽くしました。また今回の品評会での製作を通じて社員一同のつながりが、より一層強まったように感じます。この企画いただいた庵治石品評会実行委員会メンバーに改めて感謝した次第です。
○日本一の庵治石品評会への搬入
長い時間をかけ、ついに製品を仕上げて、慎重に審査会場に搬入しました。
その際、他の9作品も見るだけで、いつもとは数段違う、気合いの入った加工作品であることが一目で判りました。
厳正なる審査の結果、大川石材は、僅差で最優秀賞に選ばれ、日頃から良いもの作るというこだわりをもって取り組んできたことが、成果を出せたことを嬉しく思い、採掘元と共に喜びました。今後とも、大川石材をよろしくお願いします。
(文責 第1回庵治石グランドコンペティション2009 出展担当 常務取締役 大川弘展 )
このたび、代表取締役 大川等が 全技連マイスターとして認定をうけました。全技連マイスターとは、特級、1級、単一等級の技能士で、20年以上の実務経験があり、優れた技能実績を持ち、後進の育成及び技能の伝承に熱心な技能士として認定された者です。
㈱大川石材は、四国八十八番札所「八栗寺」のある香川県高松市牟礼町に位置し、1945 年より庵治石を中心とした石材加工業を営んでおります。
世界の最高峰のみかげ石「庵治石」と向かい合い、「石工として職人魂を大切に、石材加工を通じて日本の伝統文化」を伝えるために半世紀あまり仕事に取り組んできました。
[大川等のプロフール]
1944年2月21日生まれ 血液型B型 1959年中学卒業後、父が大病を患っていたため定時制高校で勉強をしながら石工の修行を4年間する。
高校卒業後、父の経営する(有)大川石材工業所に入社
1970年結婚 1983年社長に就任、1988年新工場落成
1990年(株)大川石材に組織変更、2004年~2006年日本石材産業協会 加工部会長 1978年~現在至る30年間 讃岐石材加工協同組合理事
1992年頃より16年間技能士検定の講師 2004年~現在至る 技能士検定試験官
1.石工の育成
大川等の若い時代は、石工のなり手も多く、若いものが切磋琢磨しながら、修行をつむというスタイルが主流でしたが、今は「育てる」時代になったと考えています。
大川等は、何かに挑戦して、自分も若者も育てるという手法をとってきました。
1-1 技能五輪への挑戦
技能五輪大会 技能五輪の国際大会出場を目指しています。
第43回(2005年)技能五輪全国大会 香川県代表 1名出場
第44回(2006年)技能五輪全国大会 香川県代表 2名出場 1名銀賞
全国石材技能選手権にも挑戦しています
第2回(2008年)全国技能選手権 1名出場 銅賞
1-2 資格取得に挑戦
資格取得による技術の向上をはかっています。
資格取得人数 一級技能士(石工) 2名 一級技能士(貼り石)2名 一級技能士(石積み) 1名
二級級技能士(石工)2名
2.庵治石の文化の継承
2-1 無理難題に挑戦
お客様のご要望は、ラフタークレーンとか機材等が全く使用できない墓地で、大型墓石(仏石だけで4 トン)を建立したいという条件でした。どの石材店も困難と言うな
か、伝統技術と最新技術を駆使し、今までの経験を全ていかした施工となりました。
2-2 NHKの放送に協力
平成19 年1 月15 日(月) 生放送「ふるさと一番」に庵治石の採掘業や加工業の経営者の後継者で構成する「石栄会」が中心となって「庵治石の魅力」を伝える番組が放映されました。(株)大川石材での撮影にも全力で番組作りに取り組みました。
2-3 芸術家の作品製作に協力
「石の彫刻国際シンポジュウム2006」の招待作家岩崎幸之助先生のサポート企業として、作品の製作を支援致しました。作品は現在、庵治の城岬(しろばな)公園にあり、おれは「太陰暦」だ、というように際立って大きく、海を見据えるように座っています。重さは約10tです。
3.品質管理の徹底
3-1 砥石仕上げを標準に採用 光沢計による出荷管理
研磨圧力・研磨時の砥石の動きや時間を研究し、最高光沢度98度を達成しました。同じ面積を研磨するには、バフ仕上げ(最終の艶工程)のほうが1/2の手間と時間で済むのですが、砥石仕上げは職人の技と時間が必要です。艶持ちもよくみかげ石にあった研磨工程となります。
3-2 作業性の高い工場およびエコ活動の徹底
整理・整頓・清潔をいつも心がけています。事務所も工場もいつでも見学できます。また、㈱大川石材は環境問題にもいち早く取り組み、砥石磨きの過程を水銀灯でなく自然採光にすることも行っています。
平成20年5 月17日(土)~18日(日)に庵治町特設会場にて、庵治ストーンフェアが行われました。
大川石材では、テーマ 「石に魅せられて」 ~匠の技に彩られた石たち~にて、会場に彩りを与えるために「匠の技に彩られた 八重すじ蓮華の墓石」を出品いたしました。
大川石材は、庵治石のよさを伝える「ふるさと一番」(NHK)で放送されたように、「最高の素材に負けないように、日々最高の石材加工技術を目指しております。
八重すじ蓮華の輝きは、庵治石の研磨仕上により美しく表現出来ることは確信していますが、硬くキズの多い石で表現するには、石を吟味する目と熟練した高い技術が要求されます。
このたび、「庵治石で表現した花」が見る人の心にも咲くようにと、大川石材では石工が一丸となって作品作りに取り組みました。大川石材の強みは、石工がいかなるものにもチャレンジするという気持ちを持っているということです。
仕上げるまでの緊張感も、今回の会場で、多数の人に「きれいやね」「こんなお墓が欲しい」という言葉を聴くことができ、また、高松市議会賞を受賞しいっそうの大きな喜びとなりました。
彫り、丸み、平面の輝きと陰陽が全体としてバランスがとれるように、完成後をイメージした原石の選定は、経験をつんだ石工が厳選する必要があります。料理人が朝市場で食材を厳選するように、ひとつひとつ丁寧に選んでいるかのようです。いつも完成後を意識しています。
蓮華を手がけることは、石工にとっては誇りでもありますが、自分との戦いでもあります。
「蓮華の花」は一般的にはすじがない型が蓮華台と呼ばれています。蓮華台の加工経験を積んだ石工のみが八重型すじ蓮華に携われる工程となります。今回は上下のすじ蓮華加工を組み合わせたものとなり、非常に高級感のある石碑となっております。
仏石は額仕上げとなっております。蓮華に対する加工のバランスから全体を見ることからもうかがえますが2段加工となっております。よりいっそう高級感のある墓石になってきます。
人手による仕上げが出来る職人も少なくなっていますが、 大川石材では「技能士の資格取得」「技能五輪への参加」 など職人を育て、「大切な人のお墓や、日本の庭にあう灯篭・日本人としての誇りを示す石碑はぜひ、日本の石で」という思いで製品を納めています。
平成19 年6 月9 日(土)~10 日(日)にサンメッセ香川で庵治ストーンフェアが行われました。
大川石材では、テーマ 「Creation 創造」 石の新たな可能性美しさの発見にあった、製品を出品いたしました。
「彫刻及び石灯籠部門」で「最優秀賞」を受賞しました。高さは6尺2寸(約1.9m)の墓前灯籠で小叩き仕上です。磨きの仕上げと比較すると2倍以上の人力と熟練した技が必要になります。
灯籠の外形の型を石工の技で仕上げ、最終の小叩きも全て石工の技で仕上ていきます。石工の基本を十分に身に付けて、そこから一人前の石工としての技をみがいたもののみが携われる工程です。そのような工程を経て出来あがった灯籠が受賞できたことは会社にとってもこのうえなく喜ばしいことです。
大川石材は、庵治石のよさを伝える生放送「ふるさと一番」で放送されたように、「最高の素材に負けないように、日々最高の石材加工技術を目指し」ており、「加工技術」の中に、「石の新たな可能性と美しさの発見を求める」こととし、「巧みの技」を最大限発揮できる「小叩き(こたたき)」を用いた、日本人にあう「灯籠」を出品しました。
小叩き(こたたき)とは、石の表面仕上げの一種。刃をつけたつち(石工の専門道具)で表面をこまかく叩き、これを数回くり返す仕上げであり、人手による仕上げとなり、それが出来る職人も少なくなっています。
大川石材では「技能士の資格取得」「技能五輪への参加」(平成18年度 銀賞受賞)など職人を育て、「大切な人のお墓や、日本の庭にあう灯篭・日本人としての誇りを示す石碑はぜひ、日本の石で」という思いで製品を納めています。
石の加工は、機械にたよる部分がほとんどですが、細部の仕上げや、細工などになるとやはり人の手になります。「いいものをつくり続ける」、その思いをこめて今回は、「小叩き(こたたき)」仕上げの、墓前灯篭を展示しました。
小たたき仕上げは、古来より受け継がれてきた石製品の風格を感じます。歳月が経つことで、また別の良さを十分発揮する小たたき仕上げは、日本人の感性にあった格別のものだと確信しております。
平成19 年1 月15 日(月) 12:20~12:43 女優 千堂あきほさんが旅人となって、庵治石のよさを伝える生放送「ふるさと一番」に庵治石の採掘業や加工業の経営者の後継者で構成する「石栄会」が中心となって「庵治石の魅力」を伝える番組が放映されました。
大川石材の工場も放映されました。「工場がきれいですね。」「庵治石のこと初めて知りました。」「お久しぶりです、お元気そうでなりよりです。」などたくさんの方から連絡をいただきました。
製品作りに追われる時でしたが、全力で番組作りにも取り組みました。
全国放送と頭では理解していました。放送後に東北から九州まで多くの方から連絡をもらって本当に全国に放送されたことを心と体で感じました。
「いい番組」を作ろうと製作に取り組んで下さった、NHK スタッフの皆さんの情熱と綿密な計画、そして、12 時20 分時間通りあたりまえのように、全国に放映する高い技術に感激しました。
この放送を通じて「最高の素材に負けないように、日々最高の石材加工技術を目指し」今後もよい製品作りに取り組んでまいります。
今回、電話やメール等で質問があった内容についてQAのかたちでまとめてみました。
Q:「硬い」「丈夫で長持ち」「独特の模様」「光沢」「世界一」についてくわしく教えて下さい。
A:庵治石は、マグマが深い地中でゆっくり固まった火成岩の中の深成岩です。その中で花崗岩に分類され、正式には細粒黒雲母花崗岩といいます。主成分は石英・長石であり、少量の黒雲母と角閃石を含みます。結晶が極めて小さく、結合が緻密なのか特徴であり、このため水晶と同じ硬度7度ぐらい「硬い」のです。このため細かな細工が可能であり水を含みにくいため、風化・変質に強く、長期わたり色・艶が保て、彫った文字も鮮明に残ることから「丈夫で長持ち」なのです。
最大の特徴は、世界中の石材の中でも類がない研磨した石表面に黒雲母が特に緻密に入り、まだら模様に浮き上がって見え「(ふ)」と呼ばれています。TV でも放映されたように磨きによる「光沢」と「独特の模様」である「斑」が「花崗岩のダイヤモンド」と言われる「世界一」という理由です。
大川石材では、いい材料を吟味し、加工・研きの技術を高い品質の製品を作っています。それにしても香川県の庵治町・牟礼町にまたがる八栗五剣山山という風光明媚な山がマグマが固まって出来ているとは想像がつかないですね。
Q:散らばったダイアモンド(カッターの刃に含まれている)はどうするのですか。
A:石の切粉と一緒に粉塵となります。床に落ちた粉塵は、水で流して濾過し回収され産業廃棄物として処理します。とても残念ですが、ダイアモンドとして回収は出来ません。
Q:石の目に従って庵治石を大きなダイアモンドカッターで4時間かけて切ると言われていましたが、この時にキズが出たらどうするのでしょうか。
A:もちろん製品には使えません。再度、丁場に才発注し取り寄せ、加工しなおします。
庵治石を組み合わせる墓石などでは、光沢や模様(石目)をあわせるために一度に丁場に石を発注します。このため、納品した原石を加工する最後の一つでキズが見つかると全て作り直しのようなことにもなりかねません。
キズを加工する前に見つけることは結局「人間力」にたよるしかありません。なかなか伝わりにくいのですが、硬い庵治石はキズが多く、製品になるまでには人間の経験にたよる部分が大きいのです。
Q:工場がきれいなのには驚きました。取材のために掃除をしたのでしょうか。
A:取材のために特段してはいません。整理整頓は物作りの基本と考え創業以来徹底してまいりました。
Q:磨きの作業は全て機械で行なうのでしょうか
A:TVでは平面な部分の機械による表面仕上げが放送されました。曲面や細かな部分など人力で研磨しています。
大川石材の製品は、創業以来砥石による研磨を標準仕上げにしています。TVで放映されなかったのが残念ですが、で職人がひとつひとつねいねいに磨いています。ぜひ、手作業による加工状況をご覧下さい。
Q:斑と呼ばれる模様が浮き出ると言われていましたが、他の石では見られないのでしょうか。
A:いろいろな石も扱いましたが、庵治石特有のものです。
Q:昔の職人は文字彫りを最初にしたと言っていましたが、今の方はどうするのでしょうか。
A:今は、最終仕上げである磨きがまず最初にやる仕事です。昔の文字彫り同様、最後の工程で精神的に神経を使います。加えて、大川石材では「技能士の資格取得」「技能五輪への参加」(平成18年度 銀賞受賞)など職人を育てるために取り組んでいます。
Q:大川石材の墓石はどのようにしたら手に入りますか。
A:まずは電話を下さい。
大川石材は、庵治石の砥石仕上げを得意としています。砥石仕上げを「大川仕上げ」と命名し取り組んでおり、光沢計で最高98%を出しました。高度な技術力と設備がないと出ません。
庵治石の墓石のみことなら、「大川石材の墓石」を指定下さい、庵治石をより際立たせる研磨しあげてある「大川仕上げ」で仕上げお納めします。
Q:庵治石は高価と言われています、どうしてですか。何かコストダウンへの取組みはしていますか。
A:先にも紹介したように、庵治石が高価な理由は、キズが多く歩留まりが低いことに加え硬く加工に時間と手間がかかるためです。しかし庵治石で建て方だけが分か価値があるため「庵治石」というブランドが樹立されています。
「大切な人のお墓はぜひ、日本の石で」という私たちの思いを実現するためにもコストを押さえる努力をしています
○ 納品する製品について丁場との仕様等情報の連係力の向上により歩留まりを抑える
○ お客様(納入先)との図面等による情報の共有化による安心と品質の確保に加え、自然採光や照明器具灯を省エネ製品に取替しエネルギーの効率的な使用などに取り組んでいます。もちろん最も大切な技術継承や教育など挑戦することにより維持しています。
Q:工場見学は可能ですか
A:可能です。
近くには、「世界の中心で愛を叫ぶ」のロケ地や、20世紀を代表する石の彫刻家イサム・ノグチの庭園美術館、四国第八十五番霊場八栗寺などがあります。観光も兼ねてぜひお越し下さい。
大川石材では、未来にわたりより良い製品を納められるように、若い石材加工技能者を育てています。
若い人にはすごい力と想像力があります。しかし、この業界で力強く生き残るには、基本となる加工技
術を習得する必要があります。特に、若い時期の成長は不可欠であると考えています。
課題作品
幅295mm 奥行き250mm 高さ195mm
完成重量 約41kg(原石重量約56kg)
制限時間 10時間
手作業と許可された工具で完成させます。
基本作業の連続ですが、高度な技術が要求される。
【銀賞】 徳山義晃
多田 淳
大川石材では、今年度は「若い力の成長」をかけて、技能五輪に社員2名を送り込みました。
香川県の代表が大川石材2 名であり、「庵治石」のブランドをかけての挑戦でした。 社長の大川は、「個人の技術の向上が、会社の技術力であり、庵治石業界への貢献となる」と考えています。「石と一つになる」ように言い聞かせ、参加者2人は連日連夜・土日関係なく大川の指導のもと、「石」とひとつになるように取り組みました。
課題は制限時間内で課題作品を仕上げることです。10 月21日22 日の両日、大川石材社員2名徳山義晃・多田淳は全力で取組みました。徳山は2度目の技能五輪参加者であり、大会の状況から「上位にいけた」と大川は感じました。多田は経験が浅いものの、熱心に真剣にとりくみ制限時間内で完成させました。
結果は、「徳山義晃 銀賞」という快挙を納めました。
技能五輪の結果は、会社の技術力の証であり、未来への成長のバネであります。この結果を誇りに思いながら、決して甘んじることなく、技術を活かしながら精進してまいります。
(株)大川石材は、「石の彫刻国際シンポジュウム2006」の招待作家岩崎幸之助先生のサポート企業として、作品の製作を支援致しました。
サポートは社長である大川等があたりました。先生の作品は現在、庵治の城岬(しろばな)公園にあり、おれは「太陰暦」だ、というように際立って大きく、海を見据えるように座っています。
作品の穴から眺める風景は、瀬戸内海の暖かさをあらわし、とても風景にマッチします。近くには、映画「世界の中心で愛を叫ぶ」のロケ地もあります。
サポート企業は、自主的に決めます。その大きさ(製作 約縦2.4M 横2.3m、奥行き0.9m、重さ約8t原石約14t) は目を見張るものがありました。その大きさ、作家の高度な技術要求、製作期間からリスクはありましたが、大川石材は、そんななかサポートすると決めました。
石は、大川石材が先生の話を聞き、日本で最も適している福島の東山みかげ石を選定しました。製作期間は一ヶ月。先生も大川石材も、連日連夜、石と向き合いました。先生は「造る人に情熱がある」ことを要求します。先生の情熱はつよく感じました。大川石材も石の加工では、絶対に負けない自負心と先生に負けない情熱があります。
大きい。石の工作機械ではまったく太刀打ちできない。昔からの、手作業に頼るしかない。先生の情熱、大川石材の高度な加工技術。毎日、毎日、石と向き合いました。
向き合った、石。今は、海と向き合っています。戦いました。やりきりました。
先日、先生からメールが来ました。大川石材が、ぜひ聞いてみたいと思っていた質問へのメールです。
「皆様おかわりありませんか。私はこちらに戻って、幼稚園の記念碑を本小松で作っています。
少し制作ペースを落すことで、休まないで休むという作戦で過ごしていたらあっという間に6月も中旬を過ぎてしまいました。大川石材の質問への回答です。
Q,「作った、作品への思いは何か」
A
,言い尽くされていることですが、石にはある命が備わっていると感じます。最大限の注意と努力を尽して石を彫ることで、その宿っている命を増幅させて、彫刻を観る人や彫刻の置かれた場所に生命力をプレゼントしたいと願っています。近年、好んで光、風、太陽をテーマに選んで石を彫っているのは、そうした願いからです。ところで、それらテーマはありふれて日常では注意が払われない存在かもしれません。が、例えば科学技術が進歩して人がいかに新製品やハイテクで日常を楽しもうとも、月を眺めて愛でるというようなローテクな楽しみこそが、実はダイナミックに人間に活力を与えるのではないかと思います。「太陰暦」という題名はその思いから名付けました。
Q.作品を作る過程で、もっとも要求したい技術はなにか。
A.石彫の作品をつくる上でもっとも必要な技術は「より正確に先を読む」ことだと思います。彫り始めてから仕上がるまでの間、彫る石の性質や状態や進行具合などにより、段取りとか必要な道具も常に変化していくと思います。下手を打てば仕事量は無限に増え、石は痩せていくばかり。
この先どのような段取りで、どんな道具を使えばいいか?最良の選択がなされれば有限な自分の持ち時間、体力、気力、注意力を最大限に活かすことになり、思い描く作品のイメージと出来上がる作品との誤差が少なくなっていくように思います。
Q.大川石材は、要求する技術を満足したか
A.私の制作は往々にして、形を萎縮させることなく伸びやかに見せたいがために、細部のデティールや寸法が全体の出来てくるに従って決定されていくという工程を辿ります。また、曲線や局面が3次的にねじれたりしているので図面に起こすのがとても困難です。それで、手伝って頂いた大川さんに事前に提示できたのは90 ㎝くらいの黒御影で作った、似たような作品の写真と、1/10
の縮尺で作った模型だけでした。私の説明能力のなさもあって、さぞかし手伝い辛かったかと思います。が、それでも大川さんは先を読んであれこれと手を打って下さり大変助けられました。石の選択(福島県東山石)も私の頭の中の完成イメージや作業量、作業工程と照らしてもピッタリ(それ以上かもしれない)でした。大川さんでなければ完成はおぼつかなかったと思います。皆々様、本当にありがとうございました。
無宝塔及び尺角蓮華付4段は庵治細目最上級を、外柵は大島特級材を使用してお ります。
芝台はどちらも一枚石を使用しており、2基の一枚石が同じ品質のものを
使用で きることは非常に貴重なものです。
この部分をとらえてもご判断いただけるかと思いますが 、良材の庵治石を十分に吟味し、
伝統ある石工の技で作りあげた石碑は当社ならではの自信作です。
㈱大川石材のブースは、香川県の庵治石をはじめとし、大島石、滝根みかげ、磐 梯みかげ、吾妻みかげ、真壁中目等を 14組展示致しました。
日本人にとって日本の石はふるさとの石ととらえています。
よって今回はいろいろな地方の石を 出展致しました。
ご来場いただきました多くの皆様にはご好評いただき感謝いた しております。
石の里フェスティバルの巨大彫刻作品作りを八王子からの招待作家 岩崎幸之助氏と 私達の工場で 公開製作を行ないました。